咸平 龍泉寺石灯籠

全羅南道有形文化財 第84号

咸平 龍泉寺石灯籠

咸平 龍泉寺石灯籠
文化財指定日 : 1981.10.20.

石灯籠はお寺の中を明るく照らす機能だけでなく、仏様の光が四方を照らすという象徴的な意味を持っています。この石灯籠は朝鮮時代に作られたもので、大きさや体裁が無骨でありながらも情感が感じられます。御影石で作られ、高さは2.37mです。

龍泉寺は朝鮮戦争の時に火事でほとんどすべての遺物が焼失しましたが、幸いなことにこの石灯籠は支え石の上端に付いている二匹の亀が割れただけで当時の姿を残しています。亀の彫刻は簡略に描写されていますが、その姿が粋に見えます。石灯籠上部の屋根石は、木造建物の八作屋根(入母屋屋根:横から見ると八の字の形)形式をそのまま取り入れたもので珍しい様式です。石灯籠の下の八角竿石に刻まれた文には、粛宗11年(1685)に作られたことや、当時お布施をした人の名前が書かれています。大きさや体裁が無骨ですが情感があり、朝鮮時代の四角石灯籠の中でもすばらしい作品の一つとして数えられています。

全羅南道 咸平郡 海保面 龍泉寺ギル 209